選挙

ファクトチェック

偽情報研究・ファクトチェックの56%は米国資金――DFRLabとGDIが試算した「欧州民主主義スタック」1億4,400万ユーロの外部依存とEU予算への10億ユーロ基金提案

DFRLabとGDIの政策ペーパー「Digital sovereignty and Europe's democracy stack」を詳解する。偽情報研究やファクトチェックなどを担う84組織の2021〜2024年の法定財務資料を分析し、年収入1.44億ユーロのうち米国資金が56%、EU機関は12%にとどまる構造と、10億ユーロ基金の提案を紹介する。
プラットフォーム

AI検索の「説明責任ギャップ」:ChatGPT指定後もDSAとAI法の継ぎ目に残る空白(AI Forensics/DSA Observatory)

DSA Observatory掲載、AI Forensicsのチェティンとスタヌシュによる2026年9月の論考を紹介。ChatGPTのVLOSE指定とAIオムニバス後のDSAとAI法の継ぎ目を分析し、2024年欧州議会選挙のチャットボット拒否率監査やGrokの事例を根拠に、AI法文書のリスク評価前提化など3提言を示す。
偽情報対策全般

偽情報に最も強いはずの人々が検証しない――ADMO 2.0/Gong報告書にみるクロアチア市民のメディアリテラシー

クロアチアの市民社会組織Gongが、EDMOの地域ハブADMO 2.0の第5報告書として2026年8月に公表した調査を紹介する。調査票148人、教員18人と専門家25人の討議を用い、高学歴層ほど真偽を確認しない傾向、自己評価と偽情報を共有した経験との乖離、対人媒介型偽情報を分析した。
ファクトチェック

セウタ危機が押し上げた移民偽情報22%:EDMO月報第3号が示す「二層モデル」と帰属の限界

EDMOファクトチェック・ネットワーク月報第3号の分析。2026年8月にEU・ノルウェーの25組織が出した1,219本の検証記事のうち、移民関連が過去最高の22%に達した。セウタ危機の二層モデル、ドイツ州選挙を狙うStorm-1516とMatryoshka、ジョージアの434件のAIアカウント網を扱う。
民主主義

顔の合成、合成音声、文脈偽装――アフリカ4カ国の選挙で女性政治家を狙ったディープフェイク

ウガンダの市民テック団体Pollicyが2026年7月に公表した報告書を紹介。ウガンダ、カメルーン、コートジボワール、タンザニアの2025〜26年選挙で女性政治家を標的にした顔の合成、合成音声、文脈偽装の事例を、現地4団体の監視に基づいて整理し、検証手法と提言を検討する。
気候

気候偽情報は「ガバナンス問題」である──NewClimate Instituteら6団体、EUの規制日程に要求を対応づけた政策担当者向け入門書

NewClimate InstituteやCAN、CAADなど6団体が2026年9月に公表した、EUの政策担当者向け気候偽情報入門書を紹介。4類型の拡散主体と7つの戦術、三層の対応モデルを整理し、DSAガイドラインやAVMSD改正への要求と、その表現の自由上の論点を分析する。
情報操作

RSF「プロパガンダ・モニター:中国」――「党を姓とする」メディアから、出所の見えない世界的流通網へ

国境なき記者団(RSF)が2026年9月に公表した112ページの報告書『プロパガンダ・モニター:中国』を解説。記者120人の投獄、DeepSeekの検閲、ミャンマーへの検閲技術輸出、対外戦略の5段階モデル、比・台・南アなど5地域の事例、英Ofcomによる免許剥奪までを分析する。
偽情報対策全般

AI保険の空白地帯:RAND報告書が示す誤情報84%と補償の不一致

RAND研究所の報告書「AIの保険可能性」を分析。生成AI事案713件の84%が誤情報・ディープフェイク、訴訟249件の6割が著作権紛争という資料横断の実証結果と、保険会社の除外・補償・沈黙という三分岐の構造を解説する。
偽情報対策全般

EDMOハブ向け危機偽情報ガイドライン(2026年9月):危機事象の三分類、6か月ごとのリスク評価、四段階の対応手順

EDMO選挙・危機偽情報タスクフォースが2026年9月18日に公開した、EU資金によるハブ向け危機関連偽情報ガイドライン(全5頁)を解説する。危機事象の三分類、6か月ごとの高中低リスク評価、初動報告4項目から事後分析までの対応手順、非拘束性の規定と未定義の判定基準を整理する。
偽情報の拡散

多言語・少数言語の視点から見た偽情報対策の空白 ―DCU「MULTIDISIN」報告書

DCUのエルドシア氏らが2026年7月発表した報告書「MULTIDISIN」を紹介。プラットフォームのモデレーション予算の87%が英語コンテンツに偏る実態、アイルランド語を装った親ロシア派「プラウダ」ネットワークの事例などから、多言語・少数言語における偽情報対策の構造的空白をEU・アイルランド双方の政策文脈で分析する。