ウクライナにおける戦争犯罪のうち、ホテルを標的としたミサイル攻撃という形式は、これまで十分に可視化されてこなかった。だが、2025年5月に公開されたRSF(国境なき記者団)とTruth Houndsが共同で作成したレポート『Last Check-In』は、2022年以降に発生した31件の攻撃を検証し、そのうち25件について「ホテル自体が標的とされた」と結論づけている。
本稿はその詳細な分析に基づき、報道自由への構造的攻撃がどのように実行されているかを概観する。
戦場のホテル──非戦闘員の避難先が標的になる構図
レポートが取り上げるのは、前線近郊に位置するホテルが意図的に攻撃されたケースである。ホテルは記者、人道支援関係者、避難民など、非戦闘員が拠点とする空間であり、国際人道法(IHL)上の保護対象とされる。だが、ロシア軍による高精度な攻撃は、これらの場所を「軍事標的」と見なして破壊してきた。
特に印象的なのは、クラムトルスクのSapphire Hotelへの攻撃である。ここにはRSFの記者2名が宿泊しており、そのうち1名が重傷を負った。ロシア側はこの攻撃について、「ウクライナによる“やらせ報道”の舞台だった」と主張し、攻撃を正当化している。だがレポートは、軍事的要素が周囲に存在しなかったこと、攻撃が深夜帯に一点集中して行われたことなどを根拠に、明確な戦争犯罪の可能性を指摘する。
「PRESS」のベストが照準になる時代
戦場における記者の立ち位置は、この戦争を通じて根本的に変容しつつある。かつては安全のために「PRESS」と書かれた防弾ベストを着ることが基本とされたが、現在では逆にそれがリスクを高めるとされ、識別表示を外す記者も多い。
実際、レポートに登場する記者の証言でも、「ホテルが襲撃されて以降、現地滞在の方針自体を見直した」という事例が複数報告されている。RSF自身も現地での調査チーム派遣時には、ホテルではなく民家を使うなどの対策を取るようになった。
このようにして、安全拠点を失った報道陣は、現場に「留まる」ことが困難になっている。これは単なる取材環境の問題ではなく、戦場における情報発信自体が持続困難になっていることを意味する。
記者を「敵」とするナラティブの拡散
ホテル攻撃を巡ってロシアが用いる言説の特徴は、「記者を戦闘員と同一視する」ものである。国防省発表だけでなく、親ロシア系のTelegramチャンネルでは、外国メディア記者を「NATOのスパイ」「プロパガンダ要員」と呼び、攻撃の正当化材料としている。
たとえばSapphire Hotelの攻撃では、「西側メディアがやらせ映像を撮っていた」といった主張が拡散され、現場にいたRSF記者が戦闘行為の一部と見なされた。これは、記録行為そのものを犯罪化するレトリックであり、報道活動の正統性を根底から揺るがす。
国際人道法上の評価と提訴の動き
レポートは、ホテル攻撃の多くがローマ規程第8条に定められた「戦争犯罪」に該当すると結論づけている。特に記者に対する攻撃は、IHL上「非戦闘員」として保護されるべき立場であり、仮に取材対象が軍事施設であったとしても、記録行為自体が攻撃の理由になることはない。
この前提に立ち、RSFとTruth Houndsは国際刑事裁判所(ICC)や各国による普遍的管轄制度を通じた法的対応を推進する構えを見せている。既にいくつかの事件については、証拠保全が完了しており、今後の訴追に向けた基盤が整いつつある。
沈黙させる攻撃──報道の自由への長距離射撃
戦争の焦点が戦場だけでなく、誰が情報を発信できるかという空間にまで拡大している現在、ホテルへの攻撃は単なるインフラ破壊ではない。そこには、取材拠点を排除し、報道を困難にすることで「無人の戦場」を作り上げようとする意図が透けて見える。
報道の自由は、兵器によって物理的に破壊される時代に入った。その事実を示すこのレポートは、単なる調査文書にとどまらず、情報戦における法の空白を突きつける証言として読むべきものである。
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