国家情報工作の影響をどう推定するか――CRESTが問うデータの空白と「ハーム・フットプリント」モデルの提案

国家情報工作の影響をどう推定するか――CRESTが問うデータの空白と「ハーム・フットプリント」モデルの提案 情報操作

 英国のホームオフィスが資金提供し、経済社会研究評議会(ESRC)が管理するセキュリティ脅威研究機関CREST(Centre for Research and Evidence on Security Threats)は2026年5月、「Estimating The Effects On The UK Of State Information, Influence, And Interference Threats Using Digital Disinformation, Distortion, And Deception」と題する全56ページの報告書を公表した。著者はカーディフ大学セキュリティ・犯罪・インテリジェンス革新研究所のMartin Innes、Isabella Orpen、James Ashfordの3名であり、CRESTプロジェクト「英国における国家偽情報標的の影響測定」の成果として位置づけられる。

 CRESTはホームオフィスの資金で運営されており、報告書の設計・分析・解釈は研究チームが独自に実施したとされているが、資金源が英国政府機関であることは評価の前提として留意が必要である。

問いの設定:なぜ「測定」ではなく「推定」なのか

 報告書の出発点は、外国の国家による情報・影響・干渉脅威の影響を評価する確立された方法論が現時点で存在しないという認識である。MI6の新長官ブレーズ・メトルウェリが2025年12月の就任演説で偽情報を「事実・真実・現実という共有概念を腐食させる」ものと明示し、世界経済フォーラムが2026年版グローバルリスク報告書で偽情報を短期的な経済リスクの第2位に挙げる状況にもかかわらず、実際の影響を体系的に評価する手法は整備されていない。著者らがとくに問題視するのは、既存研究の大部分が悪意あるアクターの検出・識別に集中し、その行動の帰結を個人・集団・国民レベルで追跡・評価する努力が著しく不足している点である。そのため報告書は「測定(measuring)」ではなく「推定(estimating)」という語を意図的に用いる。

 問いを構造化するために著者らが提案するのが「3Eモデル」である。コミュニケーション過程を「Effort(努力)」「Exposure(曝露)」「Effect(効果)」の三段階に分解し、それぞれに対してミクロ(個人)・メゾ(集団・セグメント)・マクロ(国家・超国家)の分析水準を組み合わせる。既存の研究と実務報告の多くが「Exposure」の段階で止まり、ソーシャルメディアプラットフォームが提供するビュー・リーチ・エンゲージメント・インプレッションといったマーケティング由来の指標に依拠していることを著者らは批判する。これらは曝露の量を示すにすぎず、認知・感情・行動・イデオロギーという意味での「効果」を捕捉するものではない。影響を過小評価すれば被害が放置されて蓄積し、過大評価すれば「知覚ハッキング(perception hacking)」に陥り脅威が実態以上の力を持つ——著者らはこの双方向のリスクを同等に強調する。

ロシアの影響工作手法の解剖

 報告書がロシアに焦点を絞る理由は、ロシアがデジタル情報環境の悪意ある活用に最も早く着手した先駆者であり最多の工作キャンペーンを実施してきたという研究上のコンセンサスに基づく。英国への主要な工作事例として報告書が列挙するのは次の4件である。著者の一人Innesが主導した研究により、IRA(サンクトペテルブルク拠点のインターネット・リサーチ・エージェンシー)が2017年の英国テロ攻撃後にソーシャルメディア上の社会的緊張を増幅させようとしたことが明らかにされている。2019年の総選挙前には野党党首が公開していたBrexitに関する文書がロシアの「ハック・アンド・リーク」工作によって入手されたものであることが国立サイバーセキュリティセンター(NCSC)によって後に確認されている。2022年の5ヶ月間には単一のロシア情報工作が英国の21のメディア媒体に掲載されたニュース記事に対して1万4600件以上の偽の「読者コメント」を投稿した——対象にはデイリー・メール、ガーディアン、BBCのほか地方紙も含まれており、詳細は2024年秋に流出した3000件超のロシア・ソーシャルデザインエージェンシー(SDA)内部文書から判明した。2025年4月16日にはロシア対外情報局(SVR)が「80年前と同様に欧州ファシズムはモスクワとワシントンの共通の敵である」と題する論考を公式サイトに掲載し英国エリートとナチズムの歴史的・文化的なつながりを主張した。

 ロシアの影響工作の設計原理を理解するうえで著者らが参照するのは、1964年から1966年にかけてチェコスロバキア情報機関の偽情報部門副長官を務め亡命したLadislav Bittmanが1985年の回顧録に記した3つの原則である。第一に「偽情報の犠牲者は直接または間接に自分自身に害を加えるよう誘導されなければならない」(p.56)。第二に「偽情報のメッセージは少なくとも部分的に現実あるいは一般的に受け入れられた見解と対応していなければならない」(p.49)。第三に「単一の工作が世論を目に見えて変化させることはないかもしれないが、関連する一連の工作は最終的に望ましい変化をもたらすであろう」(p.86)。第三原則が最重要とされるのは、ロシアの影響工作が複数の工作を直列・並列に展開する累積的・戦略的効果を指向していることを示しており、個別の工作を孤立した単位として分析する西側研究者の傾向と鋭く対照をなすからである。

 SDA内部文書は、この戦略的設計の実態に前例のない水準の詳細を提供している。少なくとも28カ国に対して国別の計画書が作成されており(最頻繁な標的はウクライナ、イスラエル、米国)、英国に関する計画の断片も含まれている。「コンフリクトロジー」と題された3つの文書は社会的対立を意図的に工学的に設計するための7段階の「アルゴリズム」を記述しており、SDAの工作者がフェイクニュースの流布よりも緊張・社会的分断・分極化の醸成を主眼としていることの確認として著者らは評価する。「ペインポイント」と呼ばれる標的選定手法では、SDAはメディア・政府報告書・インフルエンサーの発信を体系的にモニタリングして既存の「有機的な」不満と緊張を識別し、それを増幅・悪化させる方向で介入する。この手法が構造的に困難にするのは、外国工作者の直接的な関与とその効果を分離して識別することである。規模の面ではSDAはボットと人間オペレーターの双方を活用して24時間365日、主要ソーシャルメディア上でテキスト・ミーム・画像・動画コンテンツを産業的なスケールで生産・流通させており、世論調査に見せかけて市民に党派的な偽情報を接触させる方法や特定国でのフォーカスグループ実施の証拠も文書から確認されている。

英国の分散型対応体制という構造的阻害要因

 英国の国家情報脅威への対応が一元的な視点を欠く背景として著者らが指摘するのは制度的アーキテクチャの問題である。ホームオフィス、外務・英連邦・開発省(FCDO)、科学技術省(DST)、国防省(MoD)、英国インテリジェンスコミュニティ、OFCOM(通信規制機関)という少なくとも6つの省庁・機関がそれぞれ国家情報脅威に取り組んでいるが、共通の用語・方法論・データ・戦略理解を持たない。スウェーデンの心理的防衛局やフランスのViginum(偽情報対策専門機関)のような統合アプローチと対照的に、英国には脅威への対応を明示した公的戦略文書すら存在しない。Janda et al.(2017)がEU28カ国の対応評価のために開発した6段階フレームワークで英国はすべての軸においてレベル4に留まる。さらにSDAが自ら拡散しようとするナラティブへの西側メディアの言及を成功の指標として監視しており、デバンキング報道すら工作の達成とみなす可能性があるという指摘は、分散型対応体制の問題を一層際立たせる。

既存評価アプローチの限界

 著者らが詳しく検討するのはNimmo(2020)の「ブレイクアウトスケール」である。特定プラットフォームにおける「正常」な状態を基準として問題のある情報の「突破」を判定する枠組みで、カテゴリ1(単一プラットフォームの単一コミュニティ内に留まる状態)からカテゴリ6(政策的対応または暴力への扇動を引き起こす状態)まで6つの階層に分類する。報告書はこのスケールを有用な運用分析ツールと評価しつつも、実際の情報脅威は非線形的な効果を示し序列モデルに収まらないこと、分析単位がコンテンツの「伝播」側に偏り曝露の結果として何が変化したかを捕捉しないこと、「オーバートン・ウィンドウ」のシフトや「社会的インセプション」といった戦略的効果を視野に収めないことを指摘する。また、Meta社のCrowdTangle廃止やTwitter/XのAPIの有料化によってデータ収集が困難・高コスト化しており、スケール適用を支えるデータ基盤が著しく毀損している。英国政府コミュニケーションサービスのRESIST 3ツールキットおよび欧州対外行動サービスが支持するA2Eフレームワーク(アクター・行動・コンテンツ・程度・効果)も概念的には包括的だが、情報効果の推定に必要な方法論的詳細を欠くとされる。著者らはまた、Innes and Innes(2023)やBuntain et al.(2023)の事例を挙げ、対抗措置が意図せず情報工作の効果を増幅させるリスクを強調する。

データ環境の悪化:ボット・AI・プラットフォームの閉鎖性

 信頼できる影響推定を困難にする技術的要因として著者らが重点的に扱うのがボット問題である。X/Twitterのボット割合については、Ng and Carley(2025)が2025年3月時点で20%、Luceri et al.(2019)が12.6%、Fukuda et al.(2022)が8-18%、Ellaky et al.(2023)が9-15%とそれぞれ推定しており、著者らはこれらから全トラフィックの最低10%以上がボット活動と見積もることが妥当だと述べる。TikTokについては独立した広告詐欺対策プラットフォームが全クリックの約24%を「非人間的活動」と推定し(Harris 2026)、MetaはFacebookで2025年第3四半期に6億9200万件のアカウントを削除(月間アクティブユーザーの約4%相当)したと報告している。SDAはChatGPTの初期採用者の一つであり偽ペルソナ・ボットアカウントの生成・管理を大幅に効率化したことが確認されており、OFCOMは2026年1月にX内のGrokを用いた性的な非同意画像生成(児童を含む)に関する調査を開始した。AIとソーシャルメディアの統合が新たな「濫用可能性(abuse affordances)」を生み出している問題も指摘される。

動向分析と事例研究の準備

 定量的トレンド把握の試みとして著者らはBBCとタイムズ紙が2015年9月から2025年9月にかけて公表した記事のうち「misinformation」「disinformation」「information operation」「influence operation」のいずれかを含む記事を分析した。総計N=4,964件が確認され、単純線形回帰では週平均0.029件の増加傾向が認められる。2024年8月末に観測された最大値(1日395件)はサウスポート刺傷事件とそれに連動した公共暴動が発生した時期と一致する。同データセットのうちロシア・中国・イランへの言及を含む記事はN=1,135件(約23%)であり、ロシア単独の言及はN=762件(約15%)に達する。外国国営メディア(RT.com、globaltimes.cn、presstv.ir)の英国関連報道分析では、ロシアのRT.comが2022年10月-11月(リズ・トラス辞任)、2024年5月-7月(スターマー首相就任)、2025年6月(新MI6長官の家族をめぐる論争)の3時期に顕著な活動ピークを示し、高度に事件駆動型であることが確認される。

事例研究1:#KateGateと複雑な伝播経路

 報告書が提示する第一の主要事例は、2024年初頭の#KateGate(#ケイトゲート)エピソードである。ウェールズ大公妃キャサリンが母の日に公開した家族写真が複数の通信社から「デジタル加工あり」として配信取り消しを受けたことを契機に、彼女の欠席と健康に関する憶測・デマ・陰謀論がオンライン上で急拡散した。著者らが着目するのはこの過程でDoppelganger工作が果たした役割である。DoppelgangerはSDAが運営するとして複数の西側情報機関と専門研究者によって帰属が確認されている持続的な偽情報工作であり、実在する欧米メディアを模倣した「メディアミラー」サイトと大量の自動ボットアカウントを組み合わせる手法を特徴とする。Doppelgangerのアカウント群は2024年3月19日にこの物語を増幅し始め、ハンドルはすべて「A」または「B」で始まり「Bored Ape」アバターを使用していた。Portal Kombat(偽ニュースサイトとブログのネットワークによる別のロシア工作)も関連キーワードで複数記事を公開した。ロシア国営メディアTsargradは「イルミナティの血の生贄」として王妃が殺されたという記事を公開し(引用は偽情報の前歴を持つ米国媒体「The People’s Voice」)、RRN(Reliable Recent News)も「宮殿の旗が半旗になっている」という記事を配信した。

 TikTok単独で#KateMiddletonは140億回表示され、英国で7日間連続して最もトレンドのハッシュタグとなった。YouGovが2024年4月に実施した調査ではケイト・ミドルトンが王室の中で最も支持される人物であり回答者の76%が好意的な評価を示した。著者らが特に注目するのはBBCによるDoppelganger関与の報道が連鎖反応的に400件以上の国際報道を生んだ点である。BBCの報道は防諜措置の「教訓的な瞬間」として機能した半面、Doppelganger自身では到達できなかった規模で欧米以外の読者層にまでその存在を知らしめた。この「第二次効果」を情報工作の「達成」に含めるかどうかという概念的問題が提起される。さらに著者らは、このエピソードが後のSVR論文(英国エリートとナチズムの歴史的繋がりを主張)に向けた「下地形成(seeding the ground)」として機能した可能性を指摘し、近視眼的な時間軸では限定的に見える効果が累積的に意義を持つ戦略的メカニズムを示すものとして評価する。

事例研究2:#TwoTierPolicingとバリメナ暴動

 第二の事例群はサウスポート刺傷事件とその後の公共暴動を中心に展開する。2024年7月29日、テイラー・スウィフトをテーマにしたダンスクラスで11人の子供と2人の大人が刃物で攻撃され、Bebe(6歳)、Elsie(7歳)、Alice(9歳)の3人の子供が死亡した。逮捕されたのは英国生まれの17歳の男性だった。事件直後からパキスタン拠点のオンラインニュースソース「Channel3Now」が容疑者を「Ali Al Shakati」という名のアサイラムシーカーかつ「MI6のウォッチリスト掲載者」と虚偽記述した記事を公開した。研究によれば容疑者の誤った身元特定はChannel3Nowの投稿より前にTwitter/X上に出現していた。Channel3Nowはその後謝罪・記事削除を行ったが偽情報の伝播は止まらず、英国国内の極右グループとインフルエンサーによって容疑者を「ヨルダン系パレスチナ人」とする物語に再構成・増幅され、8月3〜4日の公共暴動へと繋がった。Channel3Nowがロシアの代理として機能していたという主張がソーシャルメディア上に流通したが、それを裏付ける信頼できる証拠は確認されなかった。著者らはこの事例が帰属の誤りという影響推定における別の課題を浮き彫りにすると評価する。

 イーロン・マスクが「Two Tier Keir(二層のキア)」とツイートし、元ロシア首相ドミトリー・メドベージェフは2025年1月にTelegramでスターマーを「rapist」と呼び、ロシア国家支援の情報工作と確認されたアカウントも広範に関与した。「two-tier policing(二層型治安維持)」への言及は、サウスポート事件前の週平均15,800件から事件後の週平均42,700件へ約170%増加し、2025年8月31日にピーク22,626件を記録した。Portal Kombat作戦はバリメナ(北アイルランド)における2025年6月の暴動——ロマ系とされる容疑者による強姦未遂疑惑をめぐる抗議が暴動に発展し特定少数派コミュニティが標的にされた——に際して合計118件の記事を公開しピークは6月10日の43件であった。YouGovが2024年8月に実施した調査では警察の取り扱いにおいて極右と若い男性が最も不公平に扱われているという認識が示された。スターマー首相の支持率は2024年総選挙以来一貫して低下し2026年5月時点での好意的評価は23%、不支持は69%に達するが、著者らはこの変動を情報工作の効果として他の政治的要因から切り分けることは現時点では不可能だと注記する。

ハーム・フットプリント・モデルの提案

 以上の分析を踏まえて著者らが提案するのが「ハーム・フットプリント(harm footprint)」モデルである。カーボン・フットプリントとの類比を用いて、異なる情報工作が異なる種類のハームを引き起こすことを認識し共通の次元セットで比較可能にする枠組みである。用いられる5次元は次の通りである。

次元内容
Reproduction rate(再生産率)ナラティブ・ミーム・ビジュアルコンテンツが他のアクターによって増幅・再生産される程度
Reach(リーチ)一定期間内に関連するナラティブと情報操作に曝露した個人の数
Resonance(共鳴)エピソードが英国内の地域・国家的な不満(ペインポイント)と共鳴する程度
Reactance(リアクタンス)情報工作とその対抗措置双方が引き起こす意図せざる帰結(Brehm 1966の心理的リアクタンス理論を援用)
Real-world(現実世界)オンラインの情報操作がオフラインの出来事・暴力・政策変化として顕在化する程度

 三つの事例を5次元で評価した結果、異なる「ハーム・プロファイル」が浮かび上がる。#KateGateは再生産率とリーチが高く、リアクタンスは中程度(ストライサンド効果的な増幅)、ペインポイントとの共鳴は限定的で現実世界への影響は小さかった。#TwoTierPolicingは5次元すべてで高い数値を示し、なかでもリアクタンスが極めて高い——ナラティブ自体が反発を激化させる二極化機能を持つ。バリメナ暴動は再生産率・リーチ・共鳴・リアクタンスすべてが高く、現実世界への即時的影響が最も大きかった。著者らはこのモデルが現段階では証拠的というより例示的であり、将来的な精緻化によってより確固とした推定手法の概念的基盤となり得るものとして位置づけている。さらにハーム・フットプリントの各次元を「急性/慢性」と「集中/拡散」という二軸に対応づけるマッピングを提示し、複数エピソードが積み重なる「慢性」効果こそが最も捕捉困難であり最も深刻な影響をもたらす可能性があると指摘する。

結論と提言

 報告書は、現時点においてロシアその他の国家の情報・影響・干渉工作が英国にもたらす影響・効果を推定する適切な方法論もフレームワークも存在しないと結論づける。マーケティング目的で設計されたリーチ・エンゲージメント指標への依存は高度に制限されており、政府は情報効果を過大評価または過小評価する高いリスクにさらされている。AIとLLMの急速な普及によって帰属の困難さはさらに増大し、動画形式の影響力行使が増加する一方でそれを分析する手法の開発が遅れているという知識のギャップも指摘される。

 提言は政府・研究者・プラットフォームの3者に向けられている。政府に対しては省庁間で用語・データ・指標を統一し統合アーキテクチャへの移行を検討することを最低限の要件として提示する。研究者に対しては伝播(デジタルデータ)・受容(サーベイ)・因果(自然実験)を組み合わせた多手法設計、クロスプラットフォームの視点からの分析、動画形式の影響工作に特化した研究資金の手当てを求める。プラットフォームに対してはボット比率の透明な公表、AI検出コンテンツに関するデータの研究者への提供、英国オンライン安全法と欧州デジタルサービス法の規定の実効的な執行を要求する。

 報告書が方法論的に最も重要な貢献として提起するのは、国家情報工作の効果推定を一元的な定量指標に収斂させることはそもそも不可能であるという前提のうえに立ち、「再生産率・リーチ・共鳴・リアクタンス・現実世界」という共通次元を用いて異なる工作の相対的優先順位を比較・判断するアプローチの実現可能性を示したことにある。測定ではなく推定という認識論的な誠実さを保ちながら意思決定に資する実用的なフレームワークの輪郭を提示した点が本報告書の核心である。

報告書全文はhttps://crestresearch.ac.uk/resources/estimating-the-effects-on-the-uk-of-state-information-influence-and-interference-threats-using-digital-disinformation/ で公開されている。

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